StudyRoad1.1.0 操作説明

目次

1. 勉強モード
2. 編集モード
3. SR問題集の詳細
4. バグとその回避策

1. 勉強モード

1-1 問題や解説をブラウズする。

まず、StudyRoadアイコンをダブルクリックして開いて下さい。問題集が表示されていないまっさらな状態のStudyRoadのウィンドウが現れます。

次に問題集ファイルを開いてみましょう。ツールバーの[問題集を開く]ボタンを押すと、[問題集を開く]ダイアログが表示されます。ここから同梱の”サンプル問題集->SR中1理科->植物の生活と種類->植物の生活と種類.xml”を開いて下さい。

注意)StudyRoadはPure Javaで作られているため、問題集ファイルをダブルクリックして開くことはできません。

問題集タブが開いて問題集が表示されます。StudyRoadでは書類をウィンドウで表示するのではなく、タブで表示します。

この”植物の生活と種類.xml”はStudyRoadの機能を短時間で理解するために用意された特別小さな問題集ファイルです。StudyRoad1.1.0で使える6種類の問題タイプを理解するために、問題数わずか6問だけの問題集ファイルとしました。実際には一つの問題集ファイルの問題数は無制限です。

 

StudyRoadには編集モード勉強モードという2つのモードが有ります。さらに、勉強モードでは(1)問題や解答をブラウズ中、(2)制限時間無しで、好きな問題だけを解答中、(3)制限時間有りで、すべての問題を解答中という3つの状態が有ります。現在のモードや状態は左下に表示されています。

問題集を開いた直後は勉強モードになっています。状態は問題や解答をブラウズ中です。したがって、すぐに問題や解答、解説などをブラウズすることができます。最初は問題一覧の一番上の問題が表示されています。他の問題をクリックするか、問題一覧にフォーカスが有る状態でキーボードの方向キーを押すと、表示される問題が切り替わります。

解答欄・正解答・解説はタブで切り替えて表示されます。確かめて下さい。解答欄は当然まだ空欄になっていますが、解答した直後は入力した解答が残っていますので、タブ切り替えにより正解答との比較が簡単にできます。

編集モードのところで詳しく解説しますが、問題文と解説は文字のサイズ・スタイル・色を指定できます。また画像リンクを張ることもできます。試しにアブラナの問題や解説で、青字アンダーラインになっているリンクをクリックしてみて下さい。イメージフレームが開き、アブラナの画像が表示されます。閉じるにはクローズボタンを押して下さい。

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1-2 制限時間無しで、すきな問題だけを解く。

問題の解き方には2通りあります。一つは”制限時間無しで、好きな問題だけを解く”。もう一つは”制限時間有りで、すべての問題を解く”です。

ツールバーで[制限時間無しで、好きな問題だけを解く]ボタンを押して下さい。もう解答できる状態になりました。当然のことながら、このときは正解答も解説も見ることはできません。

問題一覧で1番の問題を選んで、解答欄にキーボードからあなたの答えを入力して下さい(リターン、タブキー、矢印キーのいずれかで確定)。解答一覧で1番の解答済み欄に青色矢印のアイコンが表示されます。

ではツールバーの[採点]ボタンを押して下さい。解答済みの1番だけが自動的に採点され、問題一覧に○×や得点率が表示されます。また、小問ごとや選択肢ごとにも○×が表示されます。

採点が終わると、問題や解答をブラウズ中の状態に戻っています。このときはあなたの解答と正解答を見比べることができます。

[採点]ボタンを押せば、解答者が答えた問題だけが採点されるのです。どれでも好きな問題に答えて下さい。いくつ答えていただいても構いません。個々の問題タイプの詳しい説明を聞くのは退屈でしょう。とにかく6問全部を試しに解いてみて下さい。各問題タイプの意図が容易にお分かりいただけると思います。採点はほとんど自動ですが、論述タイプの問題だけは自己判定となります。

たった6問では物足りないという方は、他にもいくつかのサンプル問題集が同梱されていますので、お試しください。

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1-3 制限時間有りで、すべての問題を解く。

問題や解答をブラウズ中の状態から[制限時間有りで、すべての問題を解く]ボタンを押して下さい。これで、解答がスタートしました。経過時間を表すプログレスバーが伸びはじめます。慌てず慎重に問題を解いてください。

制限時間が来ると、容赦なく採点が始まります。”制限時間有りで、すべての問題を解く”では、未解答の問題が有っても、強制的にすべての問題の解答が採点されます。もちろん未解答なら×になります。やはり論述タイプは自己判定です。

まだ制限時間が来ていなくても、[採点]ボタンを押せば、すぐに採点が始まります。

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1-4 問題のタイプ別詳細

記述 - 単一

ただ一つの単語や用語を記述するタイプです。

解答欄をダブルクリックすると入力できるようになります。

1文字以上入力したら、解答済みと見なされます。

記述 - 複合

いくつかの小問からなり、単語や用語を記述するタイプです。

解答欄をダブルクリックすると入力できるようになります。

すべての小問に1文字以上入力したら、解答済みと見なされます。

すべての小問の答えが正しい場合だけ正解となります。1つでも間違っていると、大問としては不正解となり、得点になりません。非常に厳しいタイプと言えます。

論述

単語や用語ではなく、説明や理由など、ある程度複雑な文を書き込むタイプです。

解答欄をクリックすると入力できるようになります。

1文字以上入力したら、解答済みと見なされます。

残念ながらプログラムでは判定できませんので、採点の時に、模範解答とご自分の解答を見比べて、自己判定をしていただくことになります。自分に甘くならず、なるべく厳しく判定してください。

選択 - 単一

選択肢の内からただ一つを選ぶタイプです。

おそらく最も多用されるタイプだと思われます。

[あなたの解答]のラジオボタンをクリックして選びます。

2つ以上選ぶことはできません。

1つ選んだら、解答済みと見なされます。

正しいものを選んだ場合だけ正解となり、得点になります。

選択 - 複合

選択肢の内から1つ以上を選ぶタイプです。

[あなたの解答]のチェックボックスをクリックして選びます。

2つ以上選ぶことができます。極端な場合すべて選ぶこともできます。

1つ以上選んだら解答済みと見なされます。

正しいものをすべて選んだ場合だけ正解となり、得点になります。

正誤

◯か×のどちらかを選ぶタイプです。

[あなたの解答]のラジオボタンをクリックして選びます。

◯か×のどちらか一方だけを選ぶことができます。

◯か×のどちらか一方だけを選んだら解答済みと見なされます。

正しい方を選んだ場合だけ正解となり、得点になります。

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2. 編集モード

2-1 SR問題集の新規作成

すでに勉強モードをお試しいただきましたので、StudyRoadの問題集がどのようなデータ構造を持っているか、おおよそお分かりいただけたのではないでしょうか。いよいよ問題集を作成する方法をご説明いたしましょう。ここでは”植物の生活と種類”を作った手順を通して説明したいと思います。

StudyRoadでは、問題集を新規作成する時点で問題集の枠組み(SR問題集)を保存することになっています。この保存場所は、一応どこでもいいのですが、予め”SR中1理科”というようなフォルダ(問題集パック)を作っておいて、その中に保存する方が後で整理整頓しやすいと思います。

ツールバーの[新規問題集]ボタンを押します。[新規問題集]保存ダイアログが出てきますので、”SR中1理科”フォルダの中に”植物の生活と種類”という名前で保存します。

問題が一問も無い問題集ができました。

保存されたSR問題集は一つのファイルではなく、フォルダ構造になっていることに注意して下さい。このことについては「3. SR問題集の詳細」で詳しく説明します。

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2-2 問題の追加

ツールバーの[編集モード]ボタンを押すと編集ができるようになります。右端のツールバーに有る[問題の挿入]ボタンを次々に押していくと、問題が追加されていきます。下から順番に押していくと、問題一覧の中が

  • 記述 - 単一
  • 記述 - 複合
  • 論述
  • 選択 - 単一
  • 選択 - 複合
  • 正誤

のような順序になります。もちろん、後からドラッグで順序を入れ替えることもできます。

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2-3 ”記述 - 単一”の編集

[問題一覧]で1行目の問題(記述 - 単一)をクリックして選択します。次に問題文を入力していきます。このとき、[問題一覧]にも問題文の出だしが表示されていきます。ツールバーのサイズ、スタイル、文字色などのボタンを使って、文字を飾ることもできます。[テキスト]->[スタイル]メニューにはこの他にもいくつかのスタイルが用意されています。問題文や解説の編集については後述のつぶれないスペースについてもお読みください。

タブを切り替えて、[正解答の編集]パネルを表示します。正解答を編集するには、正解答の欄の右端に有る[...]ボタンを押します。[正解答の編集]ダイアログが表示されます。ここで、[+]ボタンを押すと、正解答を追加できます。[-]ボタンは削除です。ここでは正解答は”果実”だけですが、複数の正解等を設定することもできます。

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2-4 ”記述 - 複合”の編集

[問題一覧]で2行目の問題(記述 - 複合)をクリックして選択します。次に”記述 - 単一”と同様に問題文を入力します。そして問題文中の”アブラナの花”を選択して、画像ファイルを問題文の編集領域にドラッグ&ドロップします。これで画像へのリンクを張ることができました。このとき画像ファイルがimagesフォルダの中にコピーされています。ドラッグされた画像ファイルの方は削除しても構いません。勉強モードになったときに、クリックすると画像が表示されます。現在対応する画像フォーマットはJPEGとGIFだけです。

タブを切り替えて、[正解答の編集]パネルを表示します。”記述 - 複合”ではまず、小問を追加します。そのためには、パネル左上の[+]ボタンを押します。削除するには[-]ボタンを押します。小問の順序はドラッグで入れ替えることができます。ここでは小問がA〜Dの4問なので、[+]ボタンを4回押します。[小問タイトル]のセルをダブルクリックして、A〜Dの文字を入力していきます。

次にAの正解答の欄の右端に有る[...]ボタンを押します。[正解答の編集]ダイアログが表示されます。ここで、[+]ボタンを押すと、正解答を追加できます。[-]ボタンは削除です。Cの正解答には”花弁”と”花びら”を設定します。解答者がどちらを入力しても正解となります。正解答の順序もドラッグで入れ替えることができます。

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2-5 ”論述”の編集

[問題一覧]で3行目の問題(論述)をクリックして選択し、問題文を入力します。

タブを切り替えて、[正解答の編集]パネルを表示します。正解答の編集について、このタイプでは機能面で説明することは特に有りません。

ただ、なるべく適切な正解答(模範解答)を入力するように、心がけてください。必須の用語が使われているか。理由を論じるなら「〜だから。」目的を論じるなら「〜のため。」など適切な終わり方になっているか。余計なことが書かれていないか、などに注意して下さい。

自己判定の場合も同様のことを念頭に置いて、なるべく厳しく判定してください。

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2-6 ”選択 - 単一”の編集

[問題一覧]で4行目の問題(選択 - 単一)をクリックして選択し、問題文を入力します。

タブを切り替えて、[正解答の編集]パネルを表示します。

まず選択肢を追加します。そのためには、パネル左上の[+]ボタンを押します。削除するには[-]ボタンを押します。選択肢の順序はドラッグで入れ替えることができます。ここでは選択肢が4つなので、[+]ボタンを4回押します。[選択肢]のセルをダブルクリックして、入力していきます。

正しい選択肢の[正解答]のラジオボタンをONにします。

[出題時シャッフル]をチェックしておくと、勉強モードで問題を解くたびに選択肢の順序が不規則に入れ代わります。

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2-7 ”選択 - 複合”の編集

[問題一覧]で5行目の問題(選択 - 複合)をクリックして選択し、問題文を入力します。

タブを切り替えて、[正解答の編集]パネルを表示します。

まず選択肢を追加します。そのためには、パネル左上の[+]ボタンを押します。削除するには[-]ボタンを押します。選択肢の順序はドラッグで入れ替えることができます。ここでは選択肢が4つなので、[+]ボタンを4回押します。[選択肢]のセルをダブルクリックして、入力していきます。

正しい選択肢の[正解答]のチェックボックスをチェックします。

出題時シャッフルをチェックしておくと、勉強モードで問題を解くたびに選択肢の順序が不規則に入れ代わります。

 

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2-8 ”正誤”の編集

[問題一覧]で6行目の問題(正誤)をクリックして選択し、問題文を入力します。

タブを切り替えて、[正解答の編集]パネルを表示します。

始めから◯と×の選択肢が表示されます。選択肢の順序はドラッグで入れ替えることができます。ただし、この問題タイプでは、入れ替えない方がいいでしょう。

正しい選択肢の[正解答]のラジオボタンをONにします。

[出題時シャッフル]をチェックしておくと、勉強モードで問題を解くたびに選択肢の順序が不規則に入れ代わります。ただしこの問題タイプでは、シャッフルしない方がいいでしょう。

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2-9 解説の編集

問題文同様、サイズ、スタイル、文字色、画像リンクが使えます。解説、補足、関連事項などを書き込んでおけば、学習効果がいっそう上がるでしょう。

問題文と解説についての補足

つぶれないスペースについて

StudyRoadでは、問題文と解説は内部的にhtmlを使用して表現しています。このため、スペースを連続して入れた場合、そのときはちゃんと入っていても、問題集を再度開いた時に、連続していたはずのスペースが、つぶれて一つのスペースになってしまいます。つぶれないスペースを入れたいときはツールバーの[つぶれないスペースの挿入]ボタンを押して下さい。

 

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2-10 制限時間、番号、配点の編集

[問題一覧][制限時間]が設定できます。問題の作成者ご自身が一度一通り解いてみて、どれくらいの時間が適切か判断されるとよいでしょう。

[番号]は必要に応じてつけて下さい。数字に限らず、(1)、(a)、アなど文字を使っていただいても構いません。

[配点]はデフォルトでは5点になっていますが、必要に応じて書き換えて下さい。採点すると、この配点にもとづいて、得点率が計算されます。

 

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3. SR問題集の詳細

3-1 SR問題集の構成

StudyRoadの書類をSR問題集(StudyRoad問題集の略)と呼びます。SR問題集の実体は問題集フォルダです。1つのファイルではないことに注意して下さい。StudyRoadでは、問題集フォルダが書類の最小単位となります。問題集フォルダの中には問題集ファイルimagesフォルダsoundsフォルダが有ります。

問題集ファイルはXMLとなっています。これこそがSR問題集の本体だといえます。問題集を開くとは、この問題集ファイルを開くということです。普通のテキストエディタでの編集はしないでください。不具合の原因となる恐れが有ります。

imagesフォルダには問題文や解説からリンクされた画像が保存されます。

soundsフォルダは今のところ使われません。

問題集パックというのは直下に問題集フォルダを1つ以上含むフォルダに過ぎません。問題集パックは、複数の問題集フォルダをまとめて、整理整頓するためのガイドラインであって、必ずしも必要ではありません。問題集フォルダはどこに配置しても機能します。

次のことはStudyRoad問題集に関する最大の注意点です。

  • 問題集ファイル、imagesフォルダ、soundsフォルダは単体では移動しないで下さい。例えば、問題集ファイルを問題集フォルダから取り出したり、soundsフォルダやimagesフォルダの中に入れてはいけません。
  • 問題集フォルダごと移動するのはOKです。(問題集を開いていないときに限る。)
  • 問題集フォルダと問題集ファイルの名前(拡張子.xml以外の部分)を変更するのもOKです。(問題集を開いていないときに限る。)
  • imagesフォルダとsoundsフォルダの名前を変更してはいけません。

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4. バグとその回避策

4-1 現在分かっているバグとその回避策

バグ

回避策

備考

問題文と解説の編集で、[文字色]メニューや[文字色]コンボボックスから文字の色を選んでもうまく変わらないときがある。

色を変更したい文字列を選択した状態で、一旦文字サイズを変更してからもとのサイズに戻すと、色が変わります。

編集モードのとき、問題一覧の中で別の問題を選んだだけで、保存ボタンが押せるようになる。

回避策は有りません。問題集を本当に変更したかどうかは各自で判断してください。

原因はDocumentEventの予期せぬ呼び出しにあると推察される。

Java2 SE 1.4.2ではこの問題は発生しないが、Java2 SE 5.0ではこの問題が発生する。Appleにバグレポートを送ってある。

イメージフレームのgifアニメが動かない。

回避策は有りません。当面GIFアニメは使用できません。

問題文と解説の編集で、一文字も入力されていない状態から、日本語(2バイト文字)を入れようとした場合、変換・確定前の文字が編集領域に表示されないときがある。確定後は表示される。

回避策は有りません。確定後に正しく入力されたかどうか確認して下さい。

Appleにバグレポートを送ってある。しかし、Windowsでも同じ問題が発生するとの報告も有る。Java VMではなく、APIの方に問題が有るのかもしれない。

問題文と解説の編集で、文章の先頭に文字を入力しても、表示されないことがある。これは予め文字が入力されている場合でも起る。

入力したはずなのに編集領域に表示されない文字の数だけデリートを押して、入力を取り消したのち再び入力して下さい。2回目は表示される場合が有ります。あるいは他の問題を表示してから再び同じ問題に戻って、入力をやり直してください。

実のところこの問題の再現規則ははっきり分かっていない。ただ、この問題が発生するときはhtmlの<head>の中に文字が入ってしまうことが分かっている。

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